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透明なるものに

原石があった
宝の石の原石が 
アメリカのロスのミュージアムに

人はそこに入るや 人を失う
感嘆の声を思わず漏らす
永遠も 永遠も
それをも寄せ付けない神秘の輝きが
息を詰まらせる

透明なるものの停止し 
停止しきってそれは そこにある

人はそこでは人でなく 
世界を忘れ 人を忘れ
汚れを忘れ 時間を忘れたものとなる
感嘆の声は息苦しきまでに詰まり
その輝きと秘密の中に 吸い込まれる

人の世界から 物質の世界へ
物の世界から 「源」なるものの世界へ
全てを忘れてのめり込む

過去 現在 未来はそこには許されない
ただ始めて見るものの世界だった
こんなものが この世にあり得るのだろうか

今 自分は人から 世界から 
全てから遮断された世界にいる
裸も裸
自己が殺され 無くなった世界

生物であるその 生命の世界をも
瞬間にして無価値とさせられる
その中に唖然となっている

ピュアーな世界を もし見たかったなら 
ここに来るがいい
あなたの あなたなるものが消され
生きている自分が嫌になる世界がある

透明 輝きて無言 
無時間
人をも 名誉をも いかなるこの世の美をも
寄せ付けないもの
宝石
原石がずらりとダイナミックに
そこに在るのだ

1979.08.09.
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| 1979年 | 09:07 | TOP↑

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ぞおっとする詩

静かな空気が
永い航海の
港の上に
ただよっている

人に関わって
関わりのなさという
天馬と天女の詩

……これは素晴らしいものだ
一つの人類の発展も
光速と低速の交叉点にあって
淡く消されてしまうのである

神が「もうこの遊びはお終い」と
パチンと両の手を打ったら
この宇宙が たちまち消えてしまう

夜と昼の
交代の時期が来たら
神も無声の中へ
消え去るであろう

1979.08.03.

| 1979年 | 09:03 | TOP↑

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私は一人

私は一人
私は一人

私はどこを探しても
一人しかいない

あなたはあなたである

私は一人
私は一人
私は一人しかいない

私はその私になれ
他と切り離した私となれ

私が私となった時
そこで私が消える
消えたもの そのものとなる

その時本来の自分が現われ
本来の自分となる

手助けをする者として
現われる

消えたものが
そこにある
本質はそれである

ピュアー
ピュアーなるもの
人々の中では手助けとして現われる

未来の人の教養は
これを基礎とする

未来人は こうして 現われる

「敬礼」がこれである
「停止」「静止」がこの
相対の中に現われると
泉となる
ピュアーの泉だ

「礼拝」だ
「敬礼」だ

「礼拝」の行事が
始められるようになる

礼拝そのものが歌う

一人の位置だ
歌え

一人の位置
一人の位置は
礼拝そのものだ

1979.06.27.

| 1979年 | 08:57 | TOP↑

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歌とは

歌そのもののもつ幾何学の世界の中に 
入って歌ってみたが
それはまだまだダメなものだと分かった

歌とは 歌うことだけが歌ではない
石があり 人があり この体もあり
空気も 空間も 山も 土も
全てが あること自体が歌なのである

だから全ての歌なるものの
元の構図である幾何学の構図そのものに
ならなければならないのだ

歌だけが 歌でなく
歌うことだけが 歌うことではない
体を動かす事も歌であるし
宇宙のある事も歌である

この根元的構図こそ我々全ての
総合的ふる里への入口なのだ

1979.12.26.

| 1979年 | 10:21 | TOP↑

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瞬間の出合い

今朝のお祈りの歌を歌っている時
フト頭をかすめた事があった
それは昨日 マチルダを病院に見舞にいった時の
感激した事の一駒だった

私とデビイが車にのってガランとしたクリスマスの
病院の入口を通りガレージに車をあずけた
普段はガレージの係り員がいるのに
今日は 誰もおらずガランとしていた
まるで 新年のようだ

私は先に車を降りて フロントの方に歩きはじめていた
そこへフロントから出て来た五十七 八才ぐらいの夫婦がいた
他には人がおらず 私と彼等が向い合って距離を縮めていた
ハーイと声をかけたかったし 相手もそのようだったが
私は顔をそらして 右の方に何の意味もないのに眼をそらして
すぐまた 彼等の方に眼をもどした
その時 すでに彼等の方も眼と歩いている角度を
変えつつある瞬間だった

彼等と私がはなればなれになる瞬間だった
気まずい思いで なぜハーイと瞬間的に声を
かけなかったのかと後悔した

私は フロント近くまできた
そこへ右手の上の階段から十七 八才ぐらいの青年が
身軽に跳ねるようにして降りてきた
フロントに入ろうとするその瞬間 私と彼とは
ハーイとまで声をかけ合わなかったが 眼で声をかけ合った
私は ハッとかすかな喜びに戻された
最先の気まずい直後だったので

青年はなおも身軽にフロントのトビラを開けて入った
私も続いた
青年はトビラを私の為に開けたまま 手で押さえていてくれた
サンキューと眼で礼をいった
青年も声で答えて手を離し 
病院の中に跳びはねるように消えていった

デビイがフロントにおくればせながら近づいてきた
私は彼女の為に 私の入ったそのトビラを
ずっと手で開けたままであった

二階に 我々はエレベータで上った
エレベータを出ると そこに 二三の人が案内所の
前に立っていた

私は出合い頭に眼の前にいた男に 
ハーイとあいさつをかわした
相手もハーイといった

瞬間の出合いの音を歌を 神の声を
どうして 忘れられよう
忘れてはならないことだ
この連なり合った心の世界を

1979.12.26.

| 1979年 | 00:48 | TOP↑

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