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1964年05月 | ARCHIVE-SELECT | 1964年07月

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日本についた!

昨夜は何だかねつかれなかった
三時間ほどしかねむれない
日本のことを あれこれ
次々思いうかべたからだろうか

いつの間にか寝ていたが 夢をみていて
五時半に眼があいた
ねむたかったが 日本の港に着くのだという事で
がまんして日本をみるべく立ち上り 船窓から顔を出した

海はノタリ ノタリと鏡のように平たい
その海に赤い太陽の波がうねっている
太陽は柿のように 紅だ
うす曇りの中に入って輝いている

井上や川崎を起しにゆく
ねむそうにして起きて来た
日本の太陽を見なさいと言ったら
二人が船窓からねむいまなこでのぞいていた

私はさっそく甲板に出た
男がドラをかついで船尾に行き 鳴らし始めた

甲板はすっきり水にぬらされていて
ちょうど正月の様にすがすがしい

日本についた朝だけに
正月元旦のような新たな感がするのである
母国はかくも我々のものなのか!

船は止まっている
パイロット船に導かれ横浜港に入るのだろう

しばらくして我々は船の上で入国の
手続きをすませて上陸

1964.06.24.
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