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1967年04月 | ARCHIVE-SELECT | 1967年06月

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救い

長い間 家を留守にしていたので

長い間 家を留守にしていたので

やっと故郷に帰ったが 家に入れない

鍵がさびついていて

なかなか家の中に入れない


余り 長い間 家をあとにしていたので

余り 長い間 家を留守にしたから

鍵はかたくしまって 開いてくれない

考えあぐんで たたずむが

戸の一つ一つを おしてみるも

それらは 何一つとして

動いてくれない

おお 開いておくれ

家よ 開いておくれ

入れない 私が入れない 私の家に

私が せっかく 帰って来たというのに

どうしたら そこに入れるのか


佇んで待つより 他に仕方がないのか

おお戸よ 私の家だというのに


私は泣ける しかし

泣いても おれない

最後の訪れだというのに

最後の鍵が 開かない

その家に 入る鍵が


そして 長くまた待った

だが 家は開かない

待ちくたびれて 彼は

泣きおとしに かかった

家の中に 誰もいないが

泣いたら救いの主が

来てくれるで あろうと

泣くより他に 手がなかった


彼には 母がいた 

その家は 元は母のものだった

母がそれを かならず守っている

その母に

守っている 見えざる母の霊に

泣いて うったえた


彼の心のうちに 一度に

パッと 火がついた

心の 灯が

情熱の交いの灯が ついた


彼はその灯に圧倒されてしまった

家の前にあっって 彼は

母の守りに たよる

こよなき 感激に身も心も

くだけてしまった



破壊が来たのである


1967.05.08.
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