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1988年10月 | ARCHIVE-SELECT | 1988年12月

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そこには宗教はなかった

そこには宗教はなかった
神だとか 信仰だとかがなかった
だがそこの人々は やさしく
細かい透明な バイブレーションの重なりであった

体全体が 波動に波うっていた
躍動 躍動 感動にみちていた
しかもそれ自体が 光そのものだった
ピュアーそのものだった

そしてその上 その人々は各自が独立していた
誰に寄り添う事もなく 誰に寄り掛かる事もなく
誰を愛することもなく 一人つっ立ち しかもやさしく
人々の間を通る 神話のような
やさしく 面白くて 時には冗談を言って
人々を楽しませ
しかもそこに関係がない 細かい 細かい
やさしい やさしい 線の重なりであった

宗教も 神も 信仰も 教典も
そこには無かった
だがそこの人々は輝いていた

のびのびと 時間と空間の中を泳いでいた
踊る事が好きで 微笑む事が好きで
求める事がなく 一方通行の人々だった

微笑みを振りまき 冗談を振りまき 輝きを振りまき
科学的な知恵を振りまき
宇宙に飛び出す天子や天女のようだった

スピード スピード
ゆったりしているようだが
そのゆったりが スピードから来ているようだ

彼等は何をしていても手際よく 片付けてしまう
そしてその余裕でもって 人と人の間を通るのである

1988.11.10.
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