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明るい静けさと透明な領域

明るい静けさ

明るい静けさ


私がインドの 広い広い麦畑で

静かに腰をおろしていた時

クリシュナ神が 近づいてくるのを

感じたことがある


あの時は 黄金色の麦穂が

豊かに波うち

透明な明るさ一杯の

広い 広い ひろさの中にいた


広ろさ 明るさ 静けさ

透明さ 豊かさ そして

何の囲いもないこと

これが神話の領域であり

詩の領域であり

神の領域である


その時私は クリシュナ神は

本当にいるのだなと思った

そして その時の至福が

今だに のこっている


波打つ黄金色の麦穂

自然は私を 消してしまった

古里なる神話の中へ


知的な考え 荒々しい言葉

それらはなかった

古里だけがあった

深い 深い 神秘の深淵で

あった


インドの太古に編纂された

リグヴェーダの詩節の中に

「火は古里なる水の中に帰った」

とある


ただこの簡単な一言の中に

ものすごいものを感じる

これを聞く人々は

何故か涙を催す


「火は古里なる水の中に帰った」

こんなすばらしい言葉を

私はかつて 聞いたことがなかった


神話の深淵に人々は

立たされるのである

超非合理のものすごい世界

人々はそれに ついてゆけるで

あろうか


1994.05.06.
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| 1994年 | 23:26 | TOP↑

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