FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

人間に帰る

気狂いになった様に拝め
天も神も人も何もかも知識で分析せず 文句をぬいて……
お前はもう一度人間に帰れ
神になるのでもなく 人間でおるのでもなく
改まって もう一度人間に帰るのだ

元の人間でなしに
以前のような知的に いろいろ研究する自己でなしに
天も地も神も人も知識も全て投げ捨てて 人間に帰るのだ
人間でない人間に すべてを拝む人間に
即ち違う人間に 狂人に

狂人に 狂人に
お前は狂人なんだ
全てを拝む狂人だ
何の理屈もない 何の哲学や理屈も考えないで
そんな人間に 拝むだけの人間に帰れ
即ち 新たな人間に

狂人 
正常な人間はいろんな事を考える
そして行きつく所まで来る
そこで反転が来る
その反転の入口で言葉を失う
言葉を失ったその時から
以前の人間でなくなる

「時」が流れる 
そして朝が来る
彼は床の中で起き上がる
すべてを放って 人間となって甦ってくる
その反転された人間は全てを拝む
神も 人も 石も 山も 
木々も 草々も 星々も
すべてをただ拝む いわゆる狂人

朝日がウシャス女神に導かれて上がる
ウシャスの中に 狂いそうにとけてゆく
暁光の女神ウシャスは彼を抱く
彼はその中へとけてゆく
狂人は その中に消えてゆく

言葉の門は人間を違う人間に
本当の元の人間にさせてしまう

停止がある
そこから 人間への狂気への第一歩が始まる
すべてを拝む 
ただそれだけの人間――お前

槍の穂先に突き殺された人間
突き殺されたるこの栄光 一つの賜
ウシャスの手から落ちた一滴の水 
それになった
狂人として 彼は来た

1976.01.01.
スポンサーサイト



| 1976年 | 10:31 | TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT